John Wesley Harding(曲) 和訳と言語面での解釈

John Wesley Harding

John Wesley Harding

Written by Bob Dylan
From John Wesley Harding(LP)

John Wesley Harding
Was a friend to the poor
he trav’led with a gun in ev’ry hand
All along this countryside
He opened many a door
But he was never known to hurt an honest man

ジョン・ウィズリー・ハーディングは貧しい者の友達さ
手という手に銃を携え訪れていた
この田舎町のあちこちでドアというドアを開ける
ただ親切な人を傷つけることは決してなかったのだ

‘Twas down in Chaynee County
A time they talk about
With his lady by his side he took a stand
And soon the situation there
Was all but straightened out
For he was always known to lend a helping hand

シャイアン郡の中での、噂になっていた時のこと
彼女を傍に携えて立ち上がった
やがてそこの状況はあらかた元通りになり
彼は救いの手を差し伸べられる男だったのだ

All across the telegraph
His name it did resound
But no charge held against him could they prove
And there was no man around
Who could track or chain him down
He was never known to make a foolish move

行き交う電報では彼の名が響き渡った
でも彼に帰属される責任などはなかった、彼らが示せるものはね
それに彼を追ったり縛ったりできる奴などいなかった
下手な行動は決してしなかったのだ

Analysis

処女航海なのでどれくらいのボリュームになることやら
さっそく英語としての言語面からの解釈を書いていきます

全体を通して語り調になっており、過去の人物を描写していますね

…Was a friend to the poor…

というのはthe poorという不特定多数に向けてなのでwithではなくtoになってますね

…many a door…

という書き方も、歌える作詞をするためには大事な言い回しですね ○○という○○という表現と考えられます

…down in Chyanee County…

ノンネイティブには想像が難しいですね……
この間はway downという表現を知ったりしましたが、それはいいとしてIn (place)に対してDown in (place)だとその場所へやってきてそこでの出来事という風に想像できます

…all but…

初めて知ったイディオムです
調べるてみると、別の個人サイトなどでは「完全にdoneした訳ではないが、そうではない場合すべて」という解説があった なるほど…
自分なりに考えてみると
字面だと「…したこと以外ほとんど…」となるが、all but (one) doneとしてall butは副詞として考えると、意味通り「ひとつ以外ほとんど…」となる 当たってそうだね

All across the telegraph…

①特定の電報を指してるわけではない ②ひとつの電報のあちこちにということではない ③複数形じゃない という3点を考慮するとthe telegraphは地域中の電報のネットワークを指してるのでしょう なのでこういう和訳にしました

…no charge held…

法律系の効力はholdみたいですね 歌詞では初めて見た

…could they prove…

分からないですね… 倒置ですけど意味が変わるようなものではない
今小一時間調べたところでまるごと把握できるものでもないのは分かってるので解説はできないが、強調と捉えるためにこう和訳しました

Next

ざっとこんなもんです
後書かなければいけないのは、Verse毎にある

…He was never/always known…

単純でよくある表現だが、こういうのの和訳は困る
意味通り「決して…しない/いつも…する」と訳せば、一般的な和訳としては良いし
字面通り「知られていない/知られている」と訳せば、言語解釈と今後の作詞のために良い
まあそれだけだね

短い詞で描写面で解釈が必要なものでもないので細かい部分も書いておくと

…All along the countryside… …All across the telegraph…

このallの使い方、この言い回しが使えることは憶えておきます

…gun in ev’ry hand…

もちろんhandは二つだけなので、冗談が感じられる表現です
日本語で書くならこのようになるでしょう

Music

音楽面で言うことといえば
コードはC→(Dm)F→Gの繰り返し
ボン、ボンとルートに沿ったベース
ハイハットとSide Stick(カッ、カッ)、Verseの合間にはキックの連打でノリの良いビートになります
ハーモニカはFで、単調にトニックの音とドミナントの音を繰り返してますね

End

I was gonna write a ballad on … like maybe one of those old cowboy … you know, a real long ballad. But in the middle of the second verse, I got tired. I had a tune, and I didn’t want to waste the tune; it was a nice little melody, so I just wrote a quick third verse, and I recorded that.
(バラッドを書いていくつもりだった… たぶん昔のカウボーイものみたいな… そういう本物の長いバラッドを。でも二つ目のヴァースの途中でね、疲れたんだ。曲調を掴んでいたし、それを無駄にしたくなかった、短くて良いメロディだったし。だから三つ目のヴァースだけぱっと書いて録音したんだ。)

Wikipedia

John Wesley Harding

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