I Dreamed I Saw St. Augustine

I Dreamed I Saw St. Augustine

I Dreamed I Saw St. Augustine

Written by Bob Dylan
From John Wesley Harding

I dreamed I saw St. Augustine
Alive as you or me
Tearing through these quarters
In the utmost misery

貴方や私のように生きた聖オーガスティンに会う夢を見た
最たる悲嘆の中でいくつも方向へ切り裂きながら

With a blanket underneath his arm
And a coat of solid gold
Searching for the very souls
Whom already have been sold

毛布を腕の下に
そして純金のコートを身に
もう売られてしまった彼らの魂を探して

“Arise, arise,” he cried so loud
In a voice without restraint
“Come out, ye gifted kings and queens
And hear my sad complaint

「甦れ、甦れ」と彼は自制無き声で呼びかけた
「出で来たれ、尊き王に女王ら。そして我が悲しき訴えを聞きなされ

No martyr is among ye now
Whom you can call your own
So go on your way accordingly
But know you’re not alone”

貴方々が呼び起せる自らの内には犠牲者はいない
さればそのままに進みなされ
ただ独りではないのですよ」

I dreamed I saw St. Augustine
Alive with fiery breath
And I dreamed I was amongst the ones
That put him out to death

火の息を吐きながら生きる聖オーガスティンに会う夢を見た
そして私が彼を死に追いやった内の一人となる夢を見た

Oh, I awoke in anger
So alone and terrified
I put my fingers against the glass
And bowed my head and cried

ああ、ひどく孤独で怯えながら、怒りの内に目を覚まし
ガラスに指を当て、頭を下げて泣いた

Analysis

3曲目にして手ごたえのあるpoeticな詩がきました

これは後半には意味上の解釈も必要ですね

…these quarters

いろんな意味のある単語の代表です

手がかりはあまりありませんが①tearing throughするもの②加算名詞③in miseryの3点を考慮すると
方向(「四方」から)の意ですね
25セントや四半期、no quarterのようなforgivingの意ではないでしょう

…the very souls

Very soulsにtheを付けたというより、the soulsにveryを付けたものです
まさにと訳すこともできますが不自然なのでわざわざ訳してはいません

その代わり強調が感じられるような訳にしてます

Whom already have been sold

難関です

パッと見 すでに/売られて/しまった/もの のように見えるが
もの の部分がwhichでなくwhomなのだ

というわけで被修飾の単語は誰かしら人になるのだが、明記されていないので想像する

誰のものか?誰に売られたか?

悩みたいところだが考えられるのは二つ、
「魂の持ち主」か「魂の売り先」である

登場人物はそれしかいませんからね

隠れてる部分を書き起こしてみるとよく分かります
①…souls of them whom they already have been sold from
②…souls of him whom they already have been sold to

真ん中のtheyはsouls自体を示しています
両者破綻してるわけではないですね
なのでどちらもあり得ます

ただ、当然だが筆者やネイティブがそのように考えるとは思えない
Whomの後に主語が無いのが気になりますし、読み取り難い理由がそこにあると思いますが、あり得る書き方です
私は前者の方が意味がストレートなのでそちらを採用しました

…he cried so loud

問題なのはcryですが、泣いているのではなく、犬のように鳴いていると言えますね

…ye gifted kings and queens

英語特有の表現です
Giftedだけで「才能のある」という意味があります

Yeはyouですね
田舎っぽいか昔っぽい言い方ですね

No martyr is among ye now ,whom you can call your own

また来ましたねwhom
古い文章でよくある違った表現なのでしょうか
調べた限り出てきませんでしたが

少しややこしいですがno martyrがwhomに修飾されており、your ownの後ろに回帰します

聖オーガスティンが願ったものとは

彼は亡くなってしまった過去の王らを、慰めるように語りかけています

貴方々は死んでしまったが、誰一人と犠牲となった者はいない
だから独りだと思わず、自分の道を進みなさい
というように

聖オーガスティン、、、逸話上の人物とは関係はないみたいですが、
彼は自分のように凶弾に倒れ彷徨うこととなった魂に、死んでもなお道を示しているようです

詳しくは最後のverseに、語り手の感慨が残されています…

…I dreamed I was amongst the ones that put him out to death

ここで明かされるように、聖オーガスティンもまた王らのように悲劇で命を落とした者であり、
語り手は彼のその姿を見て他人ながら悲しく思ったのでした

I Dreamed I Saw St. Augustine

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